多摩織とは|見分け方・産地・売る前に確かめたいこと

多摩織とは 産地と品目から調べる

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多摩織(たまおり)は、東京都でつくられる織物です。主要製造地域は八王子市、あきる野市。昭和55年3月3日に伝統的工芸品に指定され、主な製品は着物地、羽織、コート、袴です。

呉服店の店内
呉服店の店内 写真:Asturio Cantabrio(CC BY-SA 4.0、ウィキメディア・コモンズ)
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多摩織と名乗れる条件

経済産業大臣の告示で決められた、伝統的工芸品の条件です(文言は告示のまま)。

技術・技法
  • 1 お召織にあっては、次の技術又は技法により製織されたしぼ出し織物とすること。
  • (1)先染め又は先練りの平織り、綾織り若しくは朱子織り又はこれらの変化織りとすること。
  • (2)お召糸に使用する糸は、下よりをした後、わらびのりその他の植物性糊料を手作業によりもみ込むこと。
  • (3)お召糸のねん糸には、八丁式ねん糸機を用いること。
  • (4)しぼ出しは、「湯もみ」によること。
  • (5)たて糸の密度は、1センチメートル間100本以上とすること。
  • 2 紬織にあっては、次の技術又は技法により製織された無地織物、しま織物又はかすり織物とすること。
  • (1)先染め又は先練りの平織り、綾織り若しくは朱子織り又はこれらの変化織りとすること。
  • (2)無地織物又はしま織物にあっては、よこ糸の打込みには、「手投杼」又は「引杼」を用いること。
  • (3)たてがすりにあっては、男巻から送り出されるかすり糸のかすり模様を手作業により柄合わせし、かすり模様を織り出すこと。
  • (4)たてよこがすりにあっては、たて糸のかすりとよこ糸のかすりとを手作業により柄合わせし、かすり模様を織り出すこと。
  • (5)よこ糸に使用する糸は、玉糸又は真綿のつむぎ糸とすること。
  • (6)かすり糸の染色法は、「手くくり」、「手摺り込み」又は「板締め」によること。
  • 3 風通織にあっては、次の技術又は技法により製織された織物とすること。
  • (1)「ジャカード機」又は「ドビー機」を用いる先染め又は先練りの二重織りとすること。
  • (2)製織は、織物の表裏が転換するように2色以上のたて糸及び2色以上のよこ糸を用いて経緯二重織りをすること。
  • (3)「綾竹」の位置を修正するとともに、手作業によりたて糸の張力が均一になるように調整しつつ、製織をすること。
  • (4)たて糸の密度は、1センチメートル間120本以上とし、よこ糸の密度は、1センチメートル間40本以上とすること。
  • 4 変り綴にあっては、次の技術又は技法により製織された変りつづれ織物とすること。
  • (1)先染めの平織り又は平織りの変化織りとすること。
  • (2)模様の有るものにあっては、模様部分のよこ糸は、「小杼」を用いて筬に対し斜めに打ち込みをした後、爪先又は「筋立」を用いて筬に対し平行に掻き寄せること。
  • (3)たて糸は、4本以上を一群とした後、手作業により筬羽一羽ごとに引き込むこと。この場合において、筬の筬密度は3.78センチメートル間70羽以上とすること。
  • (4)「綾竹」の位置を修正するとともに、手作業によりたて糸の張力が均一になるように調整しつつ、製織をすること。
  • 5 綟り織にあっては、次の技術又は技法により製織された搦み織物とすること。
  • (1)「ジャカード機」を用いる先染め又は先練りの搦み織りとすること。
  • (2)製織には、「手投杼」若しくは「引杼」、「紋振い」又は「変り筬」を用いること。
原材料
  • 使用する糸は、生糸、玉糸又は真綿のつむぎ糸とすること。

条件に出てくる言葉の意味

先染め
糸を先に染めてから織る方法。織り上がった布を染める方法(後染め)と区別されます。
平織り
たて糸とよこ糸を1本ずつ交互に交差させる、いちばん基本的な織り方。
綾織り
糸の交わる点が斜めに並び、布の表に斜めの筋が出る織り方。
朱子織り
糸の交わる点を少なくして、表面になめらかなつやを出す織り方。
かすり(絣)
糸の一部を染め分けておき、織り上げたときに模様が浮かび上がるようにした織物。
手くくり
糸の染めたくない部分を、ひもなどで手で巻いてしばり、染料が入らないようにすること。
板締め
糸や布を、模様を彫った板ではさんで締め、染まらない部分をつくる方法。
柄合わせ
絣の模様がずれないよう、織りながら糸の位置を合わせること。
手摺り込み
はけなどで、染料を糸や布に直接すり込んで染めること。
生糸
繭から引き出したままの絹糸。
玉糸
2匹の蚕が一緒につくった繭(玉繭)から引いた、節のある太めの糸。
真綿
繭を煮てやわらかくし、引き伸ばして綿のようにしたもの。
先練り
織る前の糸の段階で、生糸の表面のたんぱく質(セリシン)を落として、やわらかくすること。
杼(ひ)
よこ糸を巻いて、たて糸の間に通すための、舟の形をした道具。
手投杼
杼を、手で左右に投げ入れて織る方法。
引杼
ひもを引いて、杼を左右に走らせる仕組み。
筬(おさ)
たて糸の間隔をそろえ、通したよこ糸を打ち込む、くしのような道具。
ジャカード機
穴をあけた紋紙などで、たて糸の上げ下げを操って模様を織り出す機械。
湯もみ
織り上げた布を湯の中でもみ、布の表面に細かな凹凸(しぼ)を出すこと。
しぼ
布の表面の細かな凹凸。ちりめんや縮(ちぢみ)などに見られます。
綴(つづれ)
よこ糸を爪などでかき寄せながら、模様を織り出す織り方。
※染織の一般的な説明です。品目ごとの細かな技法は産地組合にお問い合わせください。

多摩織の特徴

多摩織にはお召織(めしおり)、紬織、風通織(ふうつうおり)、変り綴(かわりつづれ)、綟り織(もじりおり)の品種があります。

手元の多摩織を確かめるには

反物の端やたとう紙の中に、証紙が残っていないか探してみてください(証紙の見つけ方)。産地について確かめたいときは、産地組合の八王子織物工業組合に問い合わせる方法もあります。

同じ産地の品目は東京都の伝統的工芸品(6品目)から探せます。たとえば村山大島紬本場黄八丈

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